『介護保険』 福祉用具が未来を変える 車椅子編!!
おはようございます。ブーちゃんです。
ブログをご覧いただきありがとうございます!
介護って聞いて皆さんどんなイメージがありますか?
あまり良いイメージがない人が多いかもしれないですよね!!
ニュースでは、少子高齢化・老後2000万問題・認知症・老老介護・ヤングケアラー・人手不足 などなど、世間を賑わせている話題も多いです。
そんな話題を耳にしていたら、心が悲鳴をあげて良いイメージが持てないのも無理はありません。
皆さんそうですが、介護が必要な状態になりたくてなる人はいないですし、皆さん元気でいたいと思うことが自然なことです。
ただ突然、介護状態になる、もしくは介護者になる人も多いのも事実です。
介護をされる人も、する人もちょっとの知識で気持ちの余裕が変わっていきます。
そんなちょっとの準備をして、自分の未来を創っていきましょう!!
今回は介護生活を明るくできる可能性がある『福祉用具』についてです。
僕は介護に一番必要なサービスは何?と聞かれると、『福祉用具』と回答します。
介護状態になり出来ないことが増えていく中でも、自分でできた時に自信に繋がらり元気を取り戻せる可能性が高いと考えています。
福祉用具の活用により、自宅生活での未来が変わると言っても過言ではないと思っています。
是非『福祉用具』を活用して、笑顔のある生活を取り戻してください!!
◇福祉用具とは
福祉用具は、介護を必要とする方が自分できる手助けや、介護する方の負担を軽減する目的で使用されます。
福祉用具は各メーカが参入していおり、年々新しいものが出来ています。
最先端な商品やAIが搭載された商品、軽量化された商品など数えきれないほどの商品が開発されています。
①レンタルで使用する(ベッドや手すり、車いすなど)
②購入して使用する(ポータブルトイレ・浴室の椅子など)
③自宅を改修する(手すり、段差解消など)
があります。
今回は①のレンタルで使用する内容についてです。
◇福祉用具の料金
①レンタルで使用する(ベッドや手すり、車いすなど)
福祉用具レンタルは負担割合によって変わりますが原則は一割負担です。
福祉用具レンタルは 平成30年10月~商品ごとに全国平均価格の上限を設けています。
そのため、どこの福祉用具事業所でレンタルしても、大きく貸与価格が変わることはなくなりました。
上限がない時期は、価格が3倍以上違う事業所もありました。
②購入して使用する(ポータブルトイレ・浴室の椅子など)
専門用語で『特定福祉用具』といいます。
特定福祉用具は負担割合によって変わりますが年間10万円まで一割負担で購入できます。
(年間:4月~3月 購入日ではなく申請日)
購入できる商品は限定されています。
- 腰掛け便座(ポータブルトイレなど)
- 自動排泄処理装置の交換可能部分
- 入浴補助用具(お風呂の椅子、手すりなど)
- 簡易浴槽(工事を伴わない浴槽)
- 移動用リフトの吊り具(移動用リフトはレンタル)
- 排泄予測支援機器(令和4年~追加になります)
例
負担割合 1割
ポータブルトイレ 60000円
浴室手すり 25000円
浴室椅子 30000円
合計 115000円
自己負担 25000円 介護保険給付 90000円
(内訳)
介護保険分 10000円
介護保険外 15000円
介護保険で上限が10万円と定められているため、10万円を超えた部分に関しては全額自己負担になります。
③自宅を改修する(手すり、段差解消など)
別名で『住宅改修』といいます。
住宅改修は負担割合によって変わりますが20万円まで一割負担で工事できます。
特定福祉用具購入と違い、年間ではありません。
生涯で一回のみ利用可能です。
ただし20万円の枠が戻る『例外』が2つあります。
①介護区分が3段階以上、上がった場合
(例) 要支援1 → 要介護3
※要支援2は要支援2は要介護1と同様に要介護4で3段階になります。
(例) 要介護1 → 要介護4
②住民票上の住所が変わった場合
住む場所が変わった場合でも、住民票上の住所に変更がなければ、再度、介護保険の住宅改修を利用して工事は出来ません。
◇レンタル対象の福祉用具
◇福祉用具活用例(車椅子編)
車椅子には豊富な種類があります。
代表例のみの紹介です。
自分で知識をつけてケアマネージャー・福祉用具専門相談員の方と話をすることで、自分の身体に合った商品を見つけることができると思います。
自走式車椅子
タイヤが大きく、自分でタイヤ横のハンドルを使って移動するタイプです。
種類が豊富で、ひじ掛けが跳ね上げできる商品や足の置き場が外れるもの、自分の身体に合わせて、前座高、座幅などを変更できる商品もあります。
色々な機能がつくと重たくなりますので、女性の方が介助者で外出頻度や持ち上げることが多い場合、重量の確認も忘れないように注意してください。
介助式車椅子
自走式車椅子に比べて、タイヤが小さく軽量化されている商品が多いです。
介助者の方が主に操作することになります。
種類が豊富で、ひじ掛けが跳ね上げできる商品や足の置き場が外れるもの、自分の身体に合わせて、前座高、座幅などを変更できる商品もあります。
色々な機能がつくと重たくなりますので、女性の方が介助者で外出頻度や持ち上げることが多い場合、重量の確認も忘れないように注意してください。
自走式に比べると、全体にコンパクトで軽量の物が多いため小回りが利きやすく持ち運びは便利です。
ただし、段差昇降はしにくい可能性があるため自宅の状況に応じて使い分けましょう。
6輪車椅子
タイヤが6個ついている車椅子です。
屋外には向きませんが、バリアフリーではあるが、廊下で曲がりが多い場合、その場で回転が必要な環境で重宝します。
自分で操作も簡単なため自走も軽々できます。
小回りが利くため、段差がない自宅であれば有力候補になります。
ティルト・リクライニング車椅子
通常の車椅子よりもリラックスして使用できます。
体がズレてしまいやすい人や姿勢を保持することが出来ない方、足のむくみがある方などに向いています。
ティルトとリクライニングの違い
リクライニングは背もたれのみが倒れるのが特徴です。
ティルトは座面と背もたれを一体で倒せるものです。
両方の機能を備えた、ティルト&リクライニングもあります。
電動タイプ
車椅子に電動機が備わっているものを電動車椅子と言います。
電動車いすも、スティックレバー型とハンドル型があります。
標準型の電動車いすは、スティックレバーで操作するタイプになります。
もう一つは、電動カートと呼ばれるハンドルで操作するタイプです。
スティックレバー型
ハンドル型
◇経験談
ここから実際の事例を2つ紹介いたします。
参考になれば幸いです。
事例1
男性Aさん80代後半 要介護1 妻と二人暮らし
歩行が不安定ではあるが室内は杖歩行可能なレベルです。
バス停までは、400m 行くことがなかなか難しい距離でした。
車が必要な場所で生活していたAさん、車を手放したくありません。
高齢ドライバーの事故が多発しており、家族としては他の人に迷惑をかけてしまうかどうかいつも心配していました。
高齢者の事故、他人事ではないのは皆さん同じです。
それでも頑なに車を手放したくないAさん、何度話し合いをしても、車を手放したくないAさん、家族とは距離が出来てきます。
険悪なムードが続き、家族関係も悪化していきました。
家族の信頼関係が良いかどうかで介護が大変になるかどうかがかかっているため、
Aさんに車を手放したくない理由を改めて確認してみると・・・
自分の車でスーパーや床屋、病院に行きたい想いが強いのです。
車が無くなるといけないと思い込んでいため、どうしても手放したくない思いが強かったのが現状です。
そこで提案。
車を残したまま、電動車いすを利用してスーパーや床屋などに行ってみることになりました。
電動車いすを2か月使い続け、本人も自分の望みが叶うと理解したこともあり、その後、車を手放すことになり、家族と距離も近くなりました。
事例2
女性Aさん80代後半 夫と二人暮らし
自宅まマンションで廊下が狭く車椅子で移動するのが大変な状況です。
自走式の車椅子を利用されていましたが、車椅子の幅が広くハンドリム(車いすの輪っか)を使用しては手が壁にぶつかりケガをされている状況でした。
そのため、毎回、トイレや廊下を渡り寝室に行く際には夫にお願いしていく必要があり、Bさんは元気がなくなってきました。
自分で操作はできるのに、廊下が狭いせいで思い通りにできないBさん・・・
夫の迷惑にもなりたくない思いでいっぱいです。
そんな中Bさんと話をする機会があり、6輪車椅子を試してみることとなりました。
車椅子を変更した結果、狭い廊下でも足漕ぎと手を使って移動することが可能となりました。
車椅子の幅が狭くなり、小回りが利くことで自分で操作できる喜びと、夫に迷惑をかけたくない思いが両立して夫とAさんの生活に笑顔が戻りました。
まとめ
いかかでしたか?
車椅子だけでも、自分に合った商品を選ぶだけで状況が大きく変わる可能性があります。
全部は無理でも一つの変化が良い方向に進む可能性がありますので参考にしていただければ幸いです。
ちなみに僕は介護で大切なことは何?と聞かれたら
ずばり・・・『満点を目指さないこと』と『信頼関係』だと思っています。
満点を目指すと、何か新しいものを受け入れることが難しくなります。
介護生活は毎日様子が変わることが普通です。出来ていたことが出来なくなるのも普通に起こることです。
出来ないところではなくて『出来ることを観ていきましょう』
出来ることを観ると言っても、自分では限界があります。
そのため、家族や知人で信頼できる人を見つけておきましょう
そして信頼関係を築いておきましょう。
ただ『信頼関係』を築くには相手を信用する必要があります。
裏切られたりすることもありますが、信用してみないと何も始まりません。
信用して、相談してみて実行してみると『何かが変わる』
何かは分かりませんが、良い方向に変わる可能性が多いと思います。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
また次回お会いしましょう!